2008年11月18日

驚愕! NHKスペシャル「イラク捕虜虐待」

正直驚きました。

昨日夜9時からのNHKスペシャル「イラク刑務所虐待はなぜ起きた?」という番組です。

舞台はイラクのバグダッドから30キロ離れた収容所アブグレイド。

そこで起こった目に余るイラク政治犯に対する虐待の数々。

1949年8月にジュネーブ条約が定められて以来、捕虜には人道的な取扱が定められていますが、イラクでは、まったく守られていない実態が明らかにされていました。

問題なのは、そこに政治的意図が強く感じられることです。

番組では3人の証言者が映像に出ています。

一人は虐待の当事者。3年禁固刑の後、出獄。

もう一人は、告発者。

最後は、イラク収容管理体制の総責任者である元准将。

その証言を総合すると単に「虐待」という醜い姿を超えた悪魔的な政治意図があるようです。

虐待をした当事者の証言。虐待することは上からの命令。そして、サダムフセインの居所ならびに核開発に関する情報を探せ。

そのためには「調整」を積極的に行なうべし。

「調整」とは虐待によって精神を極度に疲弊させ、不安定な精神状態にさせることをいうようです。

「命令」だとしたらその虐待行為は罪なのか?

また告発者は、その後どうか。

裏切り者のレッテルを貼られ故郷にも帰れずひっそり身を隠すという状況。

なぜか。この告発が表に出て、アメリカ政府当局は窮地に追い込まれる。

その腹いせか、ラムズフエルド国防長官は彼の実名をテレビで放送してその勇気をたたえる。

しかし、実際は裏切り者が誰かを公にすることなのである。告発者がその後どうなるかは承知の上での措置、そこには明確な悪意があるように思います。

最後の証言者である元准将の話にいきましょう。元准将は女性であり極めて知的。彼女は虐待が公開されたことで、その責任を取らされる。彼女は指示命令系統から外れているにもかかわらず。責任のなすりつけです。

彼女は、この虐待はサダムフセインならびに核開発の証拠がなく窮地に陥った背景でおこったことであり、軍の内部調査でも軍TOPの命令
があったことが記載されているが軍法会議では証拠として採用されていないと強調。

政治的意図のためには「人」を「モノ」として扱ってよいという発想。

これではナチスとまったく変わりません。

人道主義アメリカでさえこの始末かと思うと情けなくなります。

いずれにしろ単に戦争反対という姿勢ではなく、戦争は、積極的に憎むべき対象だとあらためて思いました。
posted by   at 10:10| 石光仁の日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする